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笹幸恵
2016.10.21 13:11

読売新聞「語る」コーナー

夜、自宅に帰ってテレビをつけたら

鳥取県の地震のニュースが飛び込んできた。

震度6弱だという。

 

ああーーー、やっぱり日本は地震大国なのだ。

今更のように思い知らされる。

 

体育館に避難した人々が、その後に頻発する

地震に怯えている姿が映し出された。

子供をかばうように抱きしめて震える母親。

・・・為す術もない。大丈夫だろうか。

今晩、彼らは長い夜を過ごさなくてはならない。

その不安を思うと、どうにもならないと

わかっていても、胸が苦しくなる。
どうか一日でも早く日常に戻れますように・・・。

 

そしてほとんど反射的に頭に浮かぶのは、

「この周辺に原発はあったか!?」だ。

近隣では、島根原発があるけれど運転停止中だった。

震度3の揺れが観測された伊方原発(愛媛県)は異常なし、とのこと。

やれやれ・・・。

もはや地震と原発事故の不安は一緒くたになっている。

各地で起きる地震は、

「もういい加減、原発なんかやめなさいよ」という

神様のお告げのような気がしてなりません。

 

その次に思ったのは、こうしたテレビの映像を

ご覧になった両陛下も、きっと心配されているだろうなあ

ということ。

昨日の皇后陛下のお誕生日に際してのお言葉の中に、

熊本地震に触れられている箇所があったからです。

 

どうにもならない国民の哀しみに、そっと寄り添う。

今上陛下が皇后陛下と共に築いてこられた「象徴天皇」の在り方。

 

ところが。

今朝の読売新聞「語る 生前退位」というコーナーに

八木秀次氏が出ていました。

相も変わらず、ゴリゴリの憲法至上原理主義者。

 

生前退位は「パンドラの箱」だ!(開けたらダメ!天皇の意思は認めない!)

摂政を置け!(俺の言うことが正しいんだから!)

最初に公的行為を減らせ!(天皇の言うことなんか聞いてられるか!)

政府は世論に流されるな!!!(俺が一番よく知っている!俺に聞け!)

 

ホントこの人、他者の心に寄り添うことができないのだなあ。

※(  )内は、私が勝手に八木氏の心に寄り添ってみました。

 

このコーナー、最初は野田元首相などを出していて、

ちょっと期待しながら読んでいたのですが、

ここにきてガックリでございました。

 

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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